【開発】アプリの画面解像度を考える
※この投稿は別ブログで投稿していた物を移行したものになります。内容が古い可能性があります。
ここ数年、スマートフォン等におけるハードウェアの性能向上が著しいのと同時に、性能向上以上に、画面解像度が上がっています。iPhoneのRatinaディスプレイが出た辺りから上がり続けていて、スマートフォンでさえ、4K時代の波がやってきています。そんな解像度必要か?と疑問には思いますがそこは時代の流れかもしれません。
目次
ゲームでどこまでの解像度があれば良いのか?
スマートフォンのの様な、大きくても6インチ程度の画面サイズであれば、1920×1080もあれば十分過ぎると考えています。そのアプリが軽快に動くのであれば、出来るだけ高い解像度で、出来るだけ高品質なものを選択すると良いかもしれませんが、イメージエフェクトに始まる画面全体を効果付けるものに対する負荷が解像度に比例して高くなるため演出を強化し辛くなります。
携帯ゲーム機の解像度
2019年に生産が終了した「PlayStation Vita」は 960×544ピクセルの220dpiでした。dpiは1センチに対するドット数の密度を表しています。この数値が高い(密度が高い)ほど肉眼ではドットが分からなくなります。iPhone4Sが登場した時、960×640のRatina(網膜)ディスプレイなんて呼ばれていましたね。つまりスマートフォン程度のサイズ感であれば、解像度はiPhone4S程度あれば、そこそこ良い画質でゲームが作れると思います。ただ、当時の画面サイズは4インチが主流でしたので、現在6インチ程度が主流となると、もう少し高くても良いと思います。例えばiPhone6(1334×750)の324dpiあたりを基準にすると程々に良さそうです。
複数の解像度に対応する
基準となる解像度が決まったら、あとはサポートする画面比率(アスペクト比)まで縦か横を広げてあげると良いです。2019年現在は、正方形に限りなく近い画面比率はiPadなどに代表される4:3端末なので、1334×1000とするのが良いと思います。レイアウト時は1334×750の中に納まる様にデザインし、余白分は背景や表示されなくても良いもので埋めることにします。
解像度は開発初期に決めた方が良い
最初に解像度を決めておけば、解像度に応じた表示量の限界値チェックも容易になります。また、デザイナさんがUI用テクスチャのサイズに悩むことも減るため、エンジニアは初期から話し合って決めた方が良いと思います。
余談ですが、最近アサインされたされたプロジェクトがあって、この辺は全く話し合われていなかったらしく、素材が1920×1080を軽く超える解像度で作られており、レイアウトもそのサイズ基準で構成されていました。結果アプリが重くて洒落にならないので最適化のタイミングでなんとかしたいと思っている所。それに「高解像度じゃないと表現できない」って方をたまに見ますが、それはきっとエゴですし、何よりゲームって、動かなければどれだけ美麗なグラフィックもゴミと化す訳なのです。